アマチュアでも本を出せる時代が来た
「出版業界の現状を見てきました」の続きです。
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私(シオン)自身は子供の頃から、流行りとか人気のものとかにまったく共感できないマイノリティ。
なので、クラスの大半が夢中になっているものからは、いつもちょっと離れた場所から、マスメディアが煽り立てる様子を眺めていた感じでした。
今思い出しても、かなり醒めた子供ですね・・・
でも、世間の風潮に対して批判的と言っても、たとえばゴッホのようになりたいわけではありません(なりたくても、なれないけど)。
いくら後世で評価されても、生前はまるで絵が売れず、というのでは哀しすぎますよね。
だからバランス感覚が必要なんだと思うんです。
大事に守る部分は見失わずに、ちゃんとキープする。その上で、一人でも多くの人に届けることを意識する―――そういうバランス。
これは、今までだったら、実現が難しいことでした。
文芸作品を発表できる場がほとんど限られていましたから。
でも今、インターネットを介する電子書籍を通じてなら、そんな理想の状態を個人で実現できる可能性は大いにあると思うのです。
たとえば、アマチュア・ミュージシャンには、ライブハウス、路上ライブ、You-tubeなど、不特定の相手に対して表現できる場が普通にありますよね。けっして上手とは言えないわたしでも、ライブハウスで何度も演奏させてもらっています。
アート系なら、グループ展とか、ギャラリーへの出品とか、あるいはインスタも使えるでしょう。
―――じゃあ、文芸系は?
多分、閉ざされた愛好者のサークルなどはあるのでしょう。わたしはそう言う場に参加したことがないので分かりませんが・・・
あとは個人のブログ、あるいはネット小説を取りまとめているサイトとか・・・
いずれにしても1冊の本として何かを発表するような場として考えると、これまでは、非常に高額で自己満足にしかならない自費出版ぐらいしか選択肢がなかったのではないでしょうか。
でも、電子書籍なら、できるんです。
誰でも簡単に、自分の作品の出版公開を実現できます。費用的負担ほぼゼロで。
いま、その門戸が大きく開かれています。
しかも発表の場は世界規模のインターネット・マーケットです。
すごくないですか、これ!?
文芸は言葉で作り上げるアートです。そして「言葉」とは「情報そのもの」。
なので、インターネットとの相性が抜群なんです。
今ではインターネットはとても安価でスムーズに利用ができます。
こんな時代が来るなんて、ほんの10年前でさえ、想像できませんでした。
せっかく与えられたタイミング、これを利用しない手はありません。
これまで作品を書きながらも、発表の場を持てずにいた文芸系のみなさん。
アマチュア・ミュージシャンたちがライブ活動をするように、我々も街に飛び出しましょう。
世に作品を送り出しましょう。
それを出来る時代が今、ここに来ているのです。